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メンタルヘルス

「言いたいのに言えない」心の葛藤。心が弱るとなぜ表現が難しくなるのか?

はじめに

「思っていることは伝えて」

そう言われても、喉の奥につっかえたまま、言葉にならない経験はありませんか?

心が疲れている時、私たちは自分の感情をうまく表現できなくなることがあります。頭の中ではモヤモヤと考えているのに、それを言葉にすることが難しく、まるで透明人間になったように感じてしまうのです。

この記事では、心が弱っている時に感じる「表現することの難しさ」について、そしてその苦しみから抜け出すためのヒントを探っていきます。

なぜ心が弱ると表現が難しくなるのか?

心が弱っている時は、まるで深い霧の中にいるように、自分の感情さえもぼんやりとしか見えなくなってしまいます。

例えば、こんな経験はありませんか?

  • 何に対して怒りを感じているのか、悲しんでいるのか、自分でもよくわからない。
  • 相手にどう伝えればいいのかわからず、沈黙してしまう。
  • 言葉にしても、相手に伝わらない、理解されない気がする。

このような状態に陥ってしまうのには、いくつかの理由が考えられます。

  1. エネルギー不足: 心が疲弊している時は、思考力や集中力が低下し、複雑な感情を整理して言語化するエネルギーが不足している状態です。
  2. 自己肯定感の低下: 自信を失っていると、「自分の気持ちを伝えても受け入れてもらえない」「どうせ理解されない」という思い込みから、最初から表現することを諦めてしまうことがあります。
  3. トラウマや過去の経験: 過去に気持ちを伝えたことで傷ついた経験があると、再び同じような痛みを味わうことを恐れ、心を閉ざしてしまうことがあります。

「言えない」「言っても伝わらない」悪循環の苦しみ

気持ちをうまく表現できないと、コミュニケーションがうまくいかず、人間関係にも悪影響を及ぼします。

「何を考えているかわからない」と言われ、誤解されたり、孤立感を深めたりすることもあります。

勇気を出して気持ちを伝えても、「誰でもそうだよ」「気にしすぎ」と軽く受け流されてしまうと、さらに傷つき、心を閉ざしてしまう人もいるでしょう。

こうして「言えない」「言っても伝わらない」という悪循環に陥り、ますます孤独を感じ、心が弱っていくという負のスパイラルに陥ってしまうのです。

表現できない苦しみから解放されるために

では、心が弱っている時に感じる表現することの難しさから、どのように解放されれば良いのでしょうか?

すぐに劇的に変わることは難しいかもしれませんが、少しずつでも以下のことを意識してみましょう。

1. 自分自身の感情を認める

まずは、どんな小さな感情でも良いので、自分の中に湧き上がる感情に気づくことから始めましょう。「なんだかモヤモヤする」「イライラする」「悲しい」など、簡単な言葉で良いので、ノートに書き出してみるのも有効です。

2. 安心できる人に気持ちを打ち明ける

信頼できる友人や家族、カウンセラーなど、安心して話せる相手を見つけ、自分の気持ちを打ち明けてみましょう。話すことで気持ちが整理され、客観的に状況を捉えられるようになることもあります。

3. 表現方法を工夫する

言葉で伝えるのが難しい場合は、絵を描いたり、音楽を聴いたり、文章を書いたりなど、他の方法で感情を表現することも有効です。

4. 周囲の人に理解を求める

「今はうまく気持ちを伝えられない状態であること」「少し時間をください」など、周囲の人に自分の状況を伝え、理解を求めてみましょう。

5. 自分を責めない

心が弱っている時にうまく表現できないのは、決してあなたのせいではありません。自分を責めずに、「今はこういう状態なんだ」と受け入れることが大切です。

まとめ|あなたは一人じゃない

心が弱っている時、気持ちを表現するのは簡単なことではありません。

しかし、決してあなたは一人ではありません。

あなたの苦しみを理解してくれる人は必ずいます。

焦らず、ご自身のペースで、少しずつ心の扉を開いていきましょう。

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ヒロユキ
【生きづらい毎日が少しづつ楽になる情報発信をしています】看護師18年目|2歳と4歳の育児中|HSS型HSP|自分に自信がもてない繊細な人に寄り添いたい|活動理念は「信頼できる相談相手」です。 https://lit.link/hiroyukiHSP