はじめに
あなたは、周りの人に褒められたり、お祝いをしてもらったりすると、嬉しい気持ちよりも、不安や居心地の悪さを感じてしまうことはありませんか?「私なんて、そんな風に褒められるような人間じゃない」「お祝いされるなんて、申し訳ない」と感じてしまう人もいるかもしれません。
この感覚は、実は多くの人が抱える、自己肯定感の低さからくるものです。今回は、自己肯定感が低い人が「褒められる」「お祝いされる」「優しくされる」といった状況で感じる、心のモヤモヤを紐解き、その克服方法を探ります。
なぜ?「私なんて」が心の奥底に?
「私なんて、褒められるような人間じゃない」「お祝いされるなんて、申し訳ない」という気持ちは、自己肯定感の低さから生まれます。自己肯定感とは、自分自身を認め、愛せる気持ちのこと。自己肯定感が低い人は、自分の価値を低く見積もりがちで、周りの人から好意や祝福を受けると、それを受け取るに値しないと感じてしまうのです。
「優しさ受け取り不可」の独自ルール
自己肯定感が低い人は、幼少期に「自分は愛される価値がない」という思い込みを抱いて育った可能性があります。親や周りの人からの否定的な言葉や態度、あるいは愛情表現の不足などが、心の奥底に「自分はダメな人間だ」という根深い思い込みを作り上げてしまうのです。
この思い込みは、大人になっても無意識に「優しさを受け取り不可」という独自ルールとして、心の奥底に根付いています。そのため、周りの人からの好意や祝福を受けると、それを受け取るに値しないと感じてしまい、不安や居心地の悪さを抱えることになるのです。
具体的にどんな気持ちになるの?
自己肯定感が低い人は、「褒められる」「お祝いされる」「優しくされる」といった状況で、次のような気持ちを抱きがちです。
- 「私なんかのために、何かして貰うことがストレス」
- 周りの人の好意や労力が、自分の価値に見合わないと感じてしまい、申し訳なさや負担を感じてしまう。
- 「祝福は喜びではなく心の負担」
- お祝い事や喜びの場面で、自分が注目されることが苦痛に感じられ、心の重みに押しつぶされそうになる。
- 「1 対 99で、嬉しいより申し訳なさが先行する」
- 周りの人が喜んでくれる状況で、自分がその中心にいることに違和感を感じ、申し訳なさの方が大きくなってしまう。
逃れられない「視線」と「期待」
自己肯定感が低い人は、周りの人の視線や期待に過敏に反応し、そのプレッシャーに押しつぶされそうになることもあります。誕生日や結婚式など、自分自身のために開かれるイベントですら、周りの人の期待に応えられないのではないかと不安に感じてしまい、本来の喜びを感じられないことも少なくありません。
「嬉しいのに心が重い」その理由とは?
自己肯定感が低い人は、嬉しい気持ちと同時に、申し訳なさや不安、自己嫌悪といったネガティブな感情が同時に沸き起こります。その結果、嬉しいはずのイベントや状況で、心が重くなってしまい、本来の喜びを味わえないのです。
どうすれば克服できる?
自己肯定感を高め、周りの人からの好意や祝福を素直に受け取れるようになるためには、以下の3つのステップが有効です。
- 自分の価値に気づく
- 自分の良いところ、得意なことを書き出す。
- 過去の成功体験や周りの人からの感謝の言葉を思い出す。
- 「私なんて」という言葉を意識的に減らし、「私は〇〇できる」という肯定的な言葉に置き換える。
- 周りの人の好意を受け取る練習をする
- 小さなことから始め、周りの人の言葉や行動に感謝の気持ちを伝える。
- 「お世辞だろう」「私なんて」と決めつけずに、言葉を受け止めようとする。
- 好意を受け取ることへの抵抗感を減らすために、感謝の気持ちを伝える練習をする。
- 自分を大切にする
- 自分のために時間を使う。趣味や好きなことを楽しむ。
- 休息を大切にし、心身ともにリフレッシュする。
- 無理せず、自分のペースで生きていく。
まとめ
自己肯定感が低い人は、周りの人からの好意や祝福を受け取ることに抵抗を感じてしまうことがあります。しかし、それは生まれ持った性格や価値観ではなく、過去の経験や周囲の環境によって形成されたものです。自分の価値に気付き、周りの人の好意を受け取る練習を積み重ねることで、人生をより豊かなものにしていきましょう!