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言葉の暴力は能力を奪う! 暴言が脳に与える悪影響と対策

「言葉は刃物よりも鋭い」

ことわざにもあるように、言葉は時に人を深く傷つけ、大きな影響を与えることがあります。特に、近年問題視されている「言葉の暴力」ともいえる暴言は、個人の能力だけでなく、組織全体の生産性をも低下させることが研究で明らかになっています。

暴言はあなたの能力を著しく低下させる

Christine Porath氏らの研究によると、人間は直接暴言を吐かれると、なんと処理能力が61%、クリエイティビティが58%も低下することがわかっています。

例えば、プレゼンテーション後、上司から「こんな出来じゃ話にならない!」と暴言を浴びせられたとします。すると、あなたの脳は本来持っている能力の半分以上を失ってしまうのです。次の仕事に取り組もうとしても、集中力が続かず、良いアイデアも浮かばない状態に陥ってしまうでしょう。

組織への暴言も、あなたのパフォーマンスに悪影響

さらに厄介なのは、暴言が直接自分に向けられたものでなくても、悪影響を受けるということです。

同じ研究で、自分が所属する組織に対して暴言が吐かれるのを聞くと、処理能力が約30%ダウンすることが判明しています。

例えば、同僚が上司から叱責されている場面を目撃したとします。直接暴言を浴びせられたわけではないあなたも、少なからずショックを受け、パフォーマンスが低下してしまう可能性があるのです。

他者への暴言も他人事ではない!

そして、最も驚くべきは、他人が暴言を吐かれるのを目撃しただけでも、処理能力は25%、創造性は45%も低下するという結果です。

職場での出来事だけでなく、例えば、電車内で誰かが駅員に怒鳴っている場面を目撃したとします。あなた自身は当事者ではありませんが、その場に居合わせただけで、あなたの能力は大きく削がれてしまうのです。

言葉の暴力は、周りの人すべてに負の影響を与える

これらの研究結果からわかるように、言葉の暴力は、直接の被害者だけでなく、周囲の人々にも悪影響を及ぼす深刻な問題です。

暴言は、まるで目に見えない毒のように、職場全体の雰囲気を悪化させ、生産性を低下させるのです。

暴言を減らし、より良い職場環境を作るために

では、私たちはどのように言葉の暴力に対処すれば良いのでしょうか?

まず、自分自身が暴言を吐かないように意識することが大切です。イライラしたり、怒りを感じた時には、一度深呼吸をして冷静になりましょう。

また、相手を尊重したコミュニケーションを心がけましょう。「バカ」や「使えない」といった言葉ではなく、「もう少し詳しく説明してくれると助かる」など、具体的な言葉で伝えるように意識することで、相手を傷つけずに意見を伝えることができます。

そして、もし自分が暴言を吐かれたり、目撃したりした場合は、一人で抱え込まずに、信頼できる人に相談しましょう。

会社によっては、ハラスメント相談窓口などが設置されている場合もあります。適切な機関に相談することで、問題解決に繋がることもあります。

まとめ

言葉の暴力は、私たちが想像する以上に深刻な影響を及ぼします。

自分自身を守るためにも、周りの人を守るためにも、言葉の使い方には十分に注意し、より良いコミュニケーションを心がけましょう。

この記事が、言葉の暴力について考えるきっかけになれば幸いです。

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ヒロユキ
【生きづらい毎日が少しづつ楽になる情報発信をしています】看護師18年目|2歳と4歳の育児中|HSS型HSP|自分に自信がもてない繊細な人に寄り添いたい|活動理念は「信頼できる相談相手」です。 https://lit.link/hiroyukiHSP